かかみがはら航空宇宙科学博物館
各務原市立『かかみがはら航空宇宙科学博物館』です。
ここは航空祭のときに遊びに行った航空自衛隊岐阜基地の南側に隣接したミュージアム。
入館してまず目に入るのは陸軍乙式一型偵察機のレプリカです。
乙式一型は、フランス製の単発複葉機サルムソン2A-2を国産化した機体です。
大正時代に製造されたこの機体は、航空産業の街・各務原で初めて量産された航空機であり、川崎造船(現川崎重工) が初めて量産した航空機です。
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実機展示場は航空機がいっぱい。
T-2高等練習機ブルーインパルス仕様。 現行T-4の旧型です。
これは浜松基地の広報館にもあったな・・・
C-1輸送機の魔改造STOL実験機、飛鳥。
STOL (エストール、Short TakeOff & Landing) は、短距離離着陸のこと。 短い滑走路で離着陸できるので、小型の飛行場や空母での運用、有事の際に自動車道などで離着陸することが可能になります。
しかし、開発製造コストが高く、騒音も大きいため飛鳥は量産化されることなく開発は終了しています。
STOL機の国内運用は、空自の次期主力戦闘機F-35 ライトニングII がSTOVL
(Short TakeOff/Vertical Landing = 短距離離陸/垂直着陸) のB型仕様になれば・・・!
まあ無理だろうなあ。
飛鳥は、USB (Upper Surface Blowing) 方式の高揚力技術が採用されています。
つまり、主翼の上面をジェット排気が通過するタイプなので、かなり特殊な外観になっています。
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荒れた海への着水を可能にする、UF-XS実験飛行艇。
グラマンUF-1アルバトロス双発飛行艇の魔改造機です。
日本技術者の変態っぷりが醸し出されていてステキ。
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そして巨大なこれは・・・
国産ロケットH-IIのフェアリング、人工衛星を保護格納するロケット先端部に装着されるアレです。
川崎重工製だそうです。 想像してたよりデカイ!
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屋上展望台。 屋外展示機が見下ろせます。
真っ正面にラブホ・・・
海自のP-2J対潜哨戒機。
空自の岐阜基地はこの反対側になるので見えないのです。
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愛・地球博のアメリカ館で展示されていたNASA火星探査車スピリット・オポチュニティ。
日本にも予算があればなあ・・・
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屋外展示の全日空仕様YS-11A-500R中型旅客機です。
YS-11は戦後初の国産旅客機。
宇宙航空産業は、国が主導しないと発展しないものなのです。
日本の変態技術力を思う存分発揮できる政策が、今後行われることを期待したいものです。
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