« January 2012 | Main | March 2012 »

2012.02.26

山陰本線・境港線・関門08 門司~小倉

門司港、海峡ドラマシップです。

120226moji02

海峡ドラマシップは、博物館のような物産館のような、地方観光地によくあるアレです。

120226moji01

で、これは『海峡レトロ通り』。

120226moji03

大正あたりの門司港の町並みを再現しているそうです。

120226moji04

去年訪れた、稚内副港市場みたいね。

-------------------------------------------------------

門司港駅に戻ってきました。 そろそろ撤退時刻です。

120226moji05

813系に乗って14分、小倉です。

120226moji06

お! 883系ソニック!

120226moji07

787系・813系・800系新幹線など、JR九州の独特なデザインの大半は水戸岡鋭治氏によるもの。 すごいヒトですホント。

↓画像クリックで拡大されます

120226moji08l_2

↓画像クリックで拡大されます

120226moji09l

超カッコイイ。

-------------------------------------------------------

小倉駅前です。 予想してたよりずっと都会でした。

120226moji10

駅ビルに突っ込んでいるのは 北九州モノレール

120226moji11

ちなみに、同じ小倉駅でも 『おぐらえき』 は京都宇治の駅。
ここ北九州の駅は 『こくらえき』 です。

-------------------------------------------------------

さて、山陽新幹線で帰路につきます。

120226moji12

新幹線の新関門トンネルも通過で、在来線・人道・フェリー・新幹線の関門4ルート通過。 あとは国道トンネルと高速関門橋・・・

今回は思いつき立案の旅だったので、小倉~大阪間は自由席。 Uターンラッシュの真っ只中に巻き込まれてえらいことに・・・

-------------------------------------------------------

クタクタで新大阪駅。

120226moji13

新大阪~名古屋は指定とれたので、ビールに駅弁でのんびり帰宅。

お疲れ様でした。 おわり。

|

2012.02.22

山陰本線・境港線・関門07 関門海峡

門司港駅から徒歩で30分ほどで関門橋。

関門橋は中国自動車道と九州自動車道を結ぶ高速道路で、本州と九州を結ぶ唯一の橋です。

120223kanmon01

橋のほぼ真下に 和布刈 (めかり) 神社 があります。
西暦200年頃の神社創建から続く、冬の海で和布 (ワカメ) を刈り取る 『和布刈神事』 が行われるところです。

120223kanmon02

鳥居の階段は海底へ続いています。

120223kanmon03

1800年続く神事ですか・・・

-------------------------------------------------------

さて、門司港からはるばる歩いてきたのは、関門トンネル人道に潜るためなのです。

120223kanmon04

関門国道トンネル ・・・ 1958年(昭和33) に完成した国道2号線の海底トンネル。 全長3.4km、海面下部分は780m。 関門橋ルートとの相互利用を円滑に行うため、国道ながらNEXCO西日本が管理しています。
自動車が通行する車道と、歩行者・軽車両・原付が通行する人道が独立して存在し、車道の下方に人道があります。
人道は歩行者無料、軽車両・原付は\20。 深夜は閉鎖されるので注意が必要です。

まずはエレベータで海面下51mまで一気に下ります。

120223kanmon05

おー、トンネル。

120223kanmon06

サクサク歩くと、5~6分ほどで海底の県境。

120223kanmon07

さらに進むと下関側に到着です。

120223kanmon08

徒歩で関門海峡を渡る!

120223kanmon09

下関側の地上に出ました。

120223kanmon10

下関側の入り口はこんなん。

120223kanmon11

なんか、予想してたよりもあっさり踏破してしまった・・・

-------------------------------------------------------

人道入り口の目の前にある『みもすそ公園』。
碇知盛と八艘飛び義経のかっこいいブロンズ像があります。

120223kanmon12

そして長州砲、八十斤加農砲 (48kg?カノン砲) のFRP製レプリカ。
下関戦争で使用された、青銅の砲身に球形弾を用いる砲です。

120223kanmon13

下関戦争(1863-64) ・・・ 前年の長州藩による外国船砲撃(攘夷戦)の報復として、米英仏蘭の連合艦隊が長州の砲台を攻撃、近代戦術と砲の圧倒的性能差により長州軍は壊滅し、連合軍陸戦隊によって砲台は占拠、砲は押収されました。
この戦闘により長州藩は攘夷継続を断念、開国倒幕派へ路線変更していきます。

-------------------------------------------------------

海岸沿いに国道8号線を歩いて、関門橋をくぐります。

120223kanmon14

赤間神宮を過ぎると唐戸市場、なのですが今日は市場はお休み。
隣のカモンワーフで食料調達です。

120223kanmon15

ここ唐戸桟橋からは、巌流島と門司港へ関門汽船のフェリーが運航されています。

120223kanmon16_2

で、門司港行きに乗船。

120223kanmon17

再び九州へ向かいます。

120223kanmon18

関門海峡は、デカイ貨物船がいっぱい見られてオモシロイ。

120223kanmon19

わずか5分で門司港に到着。

120223kanmon20

在来線鉄道・徒歩・海上交通の3ルートで関門海峡通過です。

-------------------------------------------------------

下関駅~門司港駅~関門人道~唐戸~門司港のGPSログ。
もちろんトンネル部分は吹っ飛んでます。


より大きな地図で 120103関門海峡 を表示

つづく。

|

2012.02.14

山陰本線・境港線・関門06 門司、九州鉄道記念館

翌朝の下関、クハ411で九州・門司へ。

120215kanmon01

下関駅から1.2kmほどで本州から彦島へ、そして彦島に上陸してすぐ関門鉄道トンネルに入ります。

120215kanmon02

関門鉄道トンネル ・・・ 山陽本線 下関-門司駅間の関門海峡をつなぐ全長3.6kmの海底トンネル。
二次大戦中の1942年に開通した世界最古の海底鉄道トンネルでもあります。
なお、このトンネルは在来線鉄道のみが運行されており、山陽新幹線は新関門トンネル(1975年開通)、国道2号線は関門国道トンネル(1958年開通) と、関門海峡には海底トンネルが3つ存在します。

下関から15分ほどで門司駅に到着、九州上陸です。

120215kanmon03

ここからは鹿児島本線、JR九州811系電車で門司港駅へ。

120215kanmon04

わずか2駅、10分弱でターミナルの門司港駅に到着。
シンプルな駅名票とコールタール塗りの木造屋根がシブイ。 (*´д`)

120215kanmon06

先ほどの811系の後継車両、813系がいっぱい。

120215kanmon05

813系1100番台車両の運転台上部の膨らみはクラッシャブルゾーン。 衝突時に潰れて衝撃を上方に逃がすのだそうです。

120215kanmon08

ステンレスに真紅の塗装が映えてかっこいい。

-------------------------------------------------------

お、クモロ787!

120215kanmon09

787系は、2011年の九州新幹線全線開通で 『リレーつばめ』 が消滅したため、『にちりん』『かもめ』 などに復帰、
『787 LIMITED EXPRESS INTERCITY AROUND THE KYUSHU』 として九州を駆け巡っています。

リレーつばめに乗ったときのログはこちら

JR九州のオサレでカッコイイ車両に会うと、技術屋の血が騒ぎます・・・

-------------------------------------------------------

さて、改札へ。

120215kanmon07

と、改札手前に関門連絡線通路跡が。

120215kanmon10

関門連絡線 ・・・ 1901年(明治34)~1964年(昭和39)に存在した鉄道連絡線。 関門海底トンネル及び関門国道トンネルの開通によりその使命を終え廃止されました。

この100m先に桟橋があったそうです。
手前のレトロな消防車は、ナンバーついてるけどパンクしとる・・・

-------------------------------------------------------

門司港駅舎は1914年(大正3)完成の国重文です。

120215kanmon11

なるほど、スバラシイ建造物。

120215kanmon12

明治・大正の建造物遺産はイイ! ( ・∀・)!

-------------------------------------------------------

駅周辺をブラついてみると、『バナナの叩き売り発祥の地』。

120215kanmon13

あぁそうか、門司が台湾などの交易拠点だったからなのか・・・

-------------------------------------------------------

駅から徒歩5分、ここは九州鉄道記念館です。入場料300円!

120215kanmon14

1913年から製造された、初の国産蒸気機関車9600型。
この59634は、『ゴクローサンヨ』の愛称を持つ個体です。

120215kanmon15

9600もC59も、お正月仕様です。

120215kanmon16

C59の動輪。 このクランクのメカニカル感がなんとも。 (*´д`)

120215kanmon17

シリンダ!

120215kanmon18

1937年製造開始のキハ07。
クラッチ変速式です。 戦前の近郊車両は路面電車っぽいよね。

120215kanmon19

ボンネットが特徴的な特急車両、クハ481。
交直両用のナイスガイです。

120215kanmon20

クハネ581 世界初の寝台電車特急。

120215kanmon21

国鉄・JRの夜行列車は慣例的に天体系の名が付けられることが多いのですが (ex. 北斗星・カシオペア・あけぼの・サンライズ・ムーンライト・あかつき・彗星 etc.) 、この 『月光』 は、その中でもぶっちぎりにカッコイイネーミングだと思います。

120215kanmon22

この581系は後に普通電車に改造されてクハ715系として生まれ変わり、九州では長崎・佐世保方面で活躍していました。

120215kanmon23

この、581系寝台車から近郊型への改造といえば、北陸本線の419系がありますが、交流専用が715系、交直両用が419系になります。

北陸本線の419系乗り鉄ログこちら

-------------------------------------------------------

記念館本館。 明治24年に建てられた旧九州鉄道本社屋であり、後に鉄道省・国鉄などに使用された赤煉瓦の歴史ある建物です。

120215kanmon24

九州ゆかりの特急列車ヘッドマーク。

120215kanmon25

お約束の鉄道模型ジオラマ。

120215kanmon26

つづく。

|

2012.02.09

山陰本線・境港線・関門05 松江~下関

翌朝の松江、微妙に特急スーパーまつかぜに乗ってみます。

120208sannin01

キハ187系振り子気動車で宍道湖畔を微妙な速度で走ります。

120208sannin02

晴れていればキレイなんでしょうに。

-------------------------------------------------------

松江から30分、雨の出雲市駅に下車。
この区間は、各駅でもほとんど乗車時間は変わんないのよね・・・

120208sannin03

出雲市駅の駅舎は、もちろん出雲大社がモチーフ。
ただしこの駅から大社までは10kmほど離れており、大社へ参詣するにはここから一畑電鉄に乗り換えて『出雲大社前駅』で下車するのですが、今回は参詣を見送って、さらに西へ下ります。

以前参詣したとき建設中だった古代出雲歴史博物館にも行ってみたいので、またいずれ訪れるつもり。

120208sannin04

列車は日本海岸を行きます。

120208sannin05

なかなかの車窓。 ( ・∀・)

120208sannin06

海の見える路線は、やっぱいいな。

-------------------------------------------------------

山口線との分岐駅、益田に到着。

120208sannin07

乗り継ぎ時間に昼食を摂って、長門市行きの列車に乗車します。

120208sannin08

山口県に入ると、線路は一旦内陸へ。

120208sannin09

単線の古いトンネルが好き。 ( ´∀`)

120208sannin10

須佐駅を過ぎると、惣郷川橋梁 (そうごうがわきょうりょう) 。
惣郷川河口部に作られた鉄筋コンクリートの橋です。

120208sannin11

1932年にできたこの橋は撮り鉄スポットとして、その道を極めんとする猛者たちの間で有名です。

宇田郷駅付近から見える惣郷川橋梁。

120208sannin12

このラーメン橋は、土木学会選奨土木遺産に指定されています。

下からゆっくり眺めてみたかった・・・

-------------------------------------------------------

長門市駅に到着~。 すぐに小串行きに乗り換えです。

120208sannin13

曲がりくねったレールがたまんないよね。 (*´д`)

120208sannin14

難読駅、特牛駅。 『こっとい』 と読みます。

120208sannin15

響灘が見えてきました。

120208sannin16

列車から見る海の夕陽。 眼福眼福。

120208sannin17

小串に到着、山陰本線最後の乗り換えです。

120208sannin18

ここから先は住宅地が増えてきます。

-------------------------------------------------------

で、小串から30分で山陽本線と合流する幡生 (はたぶ) 駅に到着。
列車は下関行きですが、ここ幡生が山陰本線の終点です。

120208sannin19

京都から676km、山陰本線完乗!

※ 幡生駅では下車してません

-------------------------------------------------------

そして、幡生から5分で下関に到着。

120208sannin20

今夜の宿は下関。 フク喰ったろ。

120208sannin21

下関駅周辺は整備されていて、すごくキレイ。

120208sannin22

人が少ないのは正月二日なせいかな?

つづく。

|

2012.02.05

山陰本線・境港線・関門04 松江

さて、米子から松江方面へ山陰本線乗り鉄再開です。

120203matsue01

米子を出ると、すぐに島根県に入ります。

120203matsue02

島根最初の駅はどじょうすくいの安来節で有名な安来。
そして水木センセーの奥方・布枝さんの出身地でもあります。

--------------------------------------------------------

米子から30分で松江に到着。 右側のは 381系『やくも』です。

120203matsue03

松江駅前。 あいにくの雨ですが、松江市街観光開始です。

120203matsue04

松江市街移動ログ。 ご覧の通りJR松江駅と松江城下町は、中海と宍道湖を結ぶ大橋川で隔てられています。

より大きな地図で 120101松江市街 を表示

--------------------------------------------------------

市内の移動手段は考えてなかったのですが、ぐるっと松江レイクラインバスなる便利な周遊バスがあったので、1日乗車券を購入して乗車。

120203matsue05

とりあえず松江城下の 『小泉八雲記念館前』 で下車。

120203matsue06

小泉八雲 ・・・ パトリック・ラフカディオ・ハーン (1850-1904)。 『KWAIDAN(怪談)』 『KOTTO(骨董)』 『日本の面影』 などで知られる文学者。 東京帝国大学講師。
アイルランド人の父とギリシア人の母から誕生。 明治23年、39歳のとき来日し、島根県松江尋常中学校・島根県尋常師範学校(現島根大学) の英語教師に着任、15ヶ月を松江で過ごし 『ヘルン先生』 と親しまれる。
松江で出会った日本人・小泉セツと結婚し、後に帰化して小泉八雲と名乗り、日本の風俗民俗を西洋に紹介しました。

この界隈には、八雲の旧居なども公開されています。

イザベラ・バードの『日本奥地紀行』など、明治期に日本の地方都市を訪れた外国人の随筆・紀行文は非常にオモシロイ。

--------------------------------------------------------

松江歴史館で一服して、

120203matsue07

松江城に登城します。

120203matsue08

松江城天守は、全国に現存する12天守の一つで、国重文。
明治の廃城令で取り壊される予定だった天守は、旧松江藩士と地元豪農らの奔走により保存され、1611年の松江開府から現代まで、松江城下を見守っています。

天守から、JR松江駅・宍道湖方面。

120203matsue09

松江城の寄木柱。 柱を板材で覆って鎹(かすがい) と金輪で留める構造で、通常の1本柱よりも強度が大きくなるそうな。

120203matsue10

天守の裏手にまわると、ギリギリ井戸跡なるものがあります。

120203matsue11

築城時に井戸の南側の石垣が突如崩れたため地面を掘って調べたところ、槍の刺さった頭蓋骨が見つかりました。 供養して工事を再開し、石垣は無事完成した、との言い伝えがあります。

ギリギリとは『つむじ』のこと。 掘り返した跡がギリギリのようだったとも、ここが城の中心部であったためともいわれます。

--------------------------------------------------------

お堀沿いにブラブラ歩いていくと、一畑電鉄の『松江しんじ湖温泉駅』。 JRの駅とはだいぶ離れているのです。
どちらかといえば、一畑電鉄の駅の方が街の中心みたいです。

120203matsue12

今回は時間もないし、出雲大社への初詣客で混雑しているので、一畑電鉄の乗り鉄はまた今度。

--------------------------------------------------------

松江しんじ湖温泉駅から程近いところに、大雄寺(だいおうじ)という法華宗の寺があります。

この寺は、小泉八雲が『日本の面影』の中で紹介している怪談、『水飴を買う女』の舞台になっている寺です。

120203matsue13

水飴を買う女 ・・・ ここ中原町に飴屋があった。 その飴屋に毎夜、青白い女が水飴会に現れるようになった。 好奇心に駆られた店主は女のあとをつけてみると、大雄寺の墓地で女の姿が消えてしまったため店主は恐れて逃げ帰った。
翌晩、再び現れた女に招かれて恐る恐るついてゆくと、女はまたしても墓地で姿を消してしまった。 すると地面の下から赤ん坊の泣き声が聞こえてくる。 声をたよりに墓を掘り返してみると、かの女の死骸とともに生きた赤ん坊を見つけた。
母親の死後に生まれ落ちた赤ん坊を育てるため、女は亡霊となって飴を買い、赤ん坊を養っていたのである。

その昔は無人の寺であり、うら寂しいところだったそうですが、現在はごく一般的な寺院といった印象です。

120203matsue14

(-人-) 南無。

つづく。

|

« January 2012 | Main | March 2012 »