関鍛冶伝承館
関市の関鍛冶伝承館へ行って参りやした。
関の歴史・刀剣の製造工程を見学できる、刀剣スキにはたまらない所。
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こちらは長良川で採取された砂鉄から作られた玉鋼 (たまはがね・右端)、そしてその玉鋼から作られた刀です。
実際には、中世で用いられた砂鉄は中国地方で採取されたものが多く使われていました。 強力な磁石の無かった時代では、長良川で効率的な採取ができなかったようです。
それにしても、河川の砂鉄からこのような美しく優れた刀剣を生み出す刀匠たちの技術に改めて驚嘆させられます。
余談ですが、桃太郎の鬼退治説話は山陽山陰地方の砂鉄資源争奪戦の暗喩とする説があります。 ダイダラボッチ・一本だたらなどが製錬技術を持つ集団が神格化・怪物化されたもの、とする説は不思議と好奇心がそそられますねー
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濃州関住兼長。 豪華絢爛な拵えより、シンプルな方がカッコイイな。
これは別の現代刀。 日本刀の刃紋と切っ先の美しさは素晴らしい。
関伝鍛冶拵・青宝丸。 1988年作、3.88mの変態打刀です。 ( ゚д゚)y-~~
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2Fには実用系刃物の展示。
関市は貝印・フェザーなど、刃物メーカー発祥の地です。
変態百徳ナイフ。 ( ゚д゚)y-~~
隕鉄 (隕石から採取された鉄) を鍛えたコスモナイフ。
厨二心が騒ぎます。 追加効果でメテオ発動かな・・・
カウリXニッケルステンレスダマスカス鋼のナイフ。
古代のダマスカス鋼とは異なるものですが、この紋様はカッコイイ。
そして未修復の赤羽刀。 室町時代の脇差です。
研師(とぎし) の手入れが無いとこうなるのか・・・
赤羽刀 (あかばねとう) ・・・ 太平洋戦争後、GHQに接収された刀剣類。
接収されたもののうち廃棄を免れた刀が東京都北区赤羽のアメリカ第8軍兵器補給廠に集められたことにより、赤羽刀と呼ばれます。
これらの刀、約5,500本は東京国立博物館に保管され、1995年の『接収刀剣類の処理に関する法律』制定により、所有者の判明したものは返還、他の価値ある刀剣は国や公立博物館に譲与されました。 関市にはそれらのうち全国最多の480本が譲渡されています。
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ここでは2ヶ月に一度、『古式日本刀鍛錬及び外装技術の公開』 が行われています。
うん、今度見学しに来よう。