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2009.05.30

北海道・青森岩手行 06 (宗谷本線)

そろそろ列車の時間の時間なので、稚内駅に戻ります。

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ここが最北端の線路。

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1615発のスーパー宗谷4号の到着です。

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この線路が最南端の鹿児島、指宿(いぶすき)枕崎線の西大山駅まで繋がっているかと思うと・・・

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で、稚内ともお別れです。

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サロベツ原野を走るスーパー宗谷。 利尻富士が見えます。

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牧場に開拓されてる所もありますが、ひたすら原野。

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列車最後尾から。 地平線までの直線レール。

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豊富駅で特急サロベツとすれ違います。

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豊富~幌延で線路は内陸へ、利尻富士ともお別れです。

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留萌・上川支庁境の歌内(うたない)駅。

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運良く通過駅を撮影できましたが、これを遙かに上回る秘境駅が多数存在します。 恐るべし宗谷本線。

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アイヌ語地名について
気づいている方もおられるかと思いますが、北海道や北東北には歌内・稚内・木古内などの『~ナイ』 という地名が非常に多く見られます。 これはアイヌ語で 『川』 を意味します。 また、浜頓別・士別・登別・紋別などの 『~ペッ』 も同様に 『川』 の意。

天塩中川~音威子府の山間部。 木が生えていない部分は多分伐採されて天塩川から船で運ばれたのであろうと推測。

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この直後、列車がエゾシカ遭遇のため急ブレーキ&警笛連発・・・

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1848音威子府駅到着。 超都会です。

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1935名寄駅到着。 言っときますが、超都会です。

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このあたりの都市間は比喩でなく本当に何も無いので、江戸期の五街道における宿場町ってのはこんな感じだったのかと想像してしまいます。

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高感度でも流れちゃって訳が分かりませんが、列車最後尾から撮った塩狩駅。 行きも帰りも夜だったんで、ちゃんと見られなくて残念。

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以上、宗谷本線オモシロかったです。 これは乗り鉄おすすめ路線。

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アイヌに興味を持たれた方は、岩波文庫の 『アイヌ神謡集(知里幸惠編訳)』 をおすすめします。

『銀の滴降る降るまわりに、金の滴降る降るまわりに』

19歳で夭折したアイヌの娘・知里幸惠が金田一京助の協力の下に、ユーカラ(アイヌの神話・叙事詩) をコタン(村)のエカシ(長老)から記録し、日本語に翻訳したものです。
アイヌは文字を持たない民族であったため、この書は言語学・民俗学的観点から非常に貴重なものであります。

また、彼女は非常に優れた文学的才能持った女性であったと私は思います。 それはおそらく、序文を読むだけで多くの人がそれと知れるのではないでしょうか。

序文の一部を引用
『冬の陸には林野をおおう深雪を蹴って、天地を凍らす寒気を物ともせず山又山をふみ越えて熊を狩り、夏の海には涼風泳ぐみどりの波、白い鴎の歌をともに木の葉の様な小舟を浮べてひねもす魚を漁り、花咲く春は軟らかな陽の光を浴びて、永久に囀る小鳥と共に歌い暮して蕗とり蓬摘み、紅葉の秋は野分に穂揃うすすきをわけて、宵まで鮭とる篝も消え、谷間に友呼ぶ鹿の音を外に、円かな月に夢を結ぶ。嗚呼なんという楽しい生活でしょう。』

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2028、今夜の宿 旭川に到着。

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北海道の特急は名前がカッコイイぜ。

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スーパーカムイがホームに入ってきました。

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ついでに、網走発2059着のオホーツク8号を撮り鉄しようと思ったら、

『オホーツク8号は鹿と接触のため15分の遅れが発生しております』

・・・エゾシカはJR北海道の天敵らしい。

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オホーツクも見物したし、さっさとホテルへ向かいます。

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つづく。

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2009.05.25

北海道・青森岩手行 05 (天北・稚内)

汽水湖・クッチャロ湖は白鳥&鴨の中継地。

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鳥大杉。

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ところでドライブルートはこんなんです。 だいたい6時間くらい。

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なんであいつらこんなに首が長いんだ。 (クリック拡大)

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白鳥&鴨派閥と、カモメ派閥。

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ここの白鳥と鴨は人を恐れなさすぎる。(クリック拡大)

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こいつらも手から餌を食います。

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白鳥はともかく、君は人に喰われる可能性もあるのだが。

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白鳥はクチバシがでかいので油断すると手首を持って行かれます。

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クッチャロ湖から西方内陸部に入ると原生林、そして牧場が点在するようになります。

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サロベツ原野も見たかったけど、時間的に不安だったので国道40号豊富バイパス~稚内国道で一気に稚内へ。

野寒布岬です。

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かすかに利尻島の利尻富士が見えます。

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岬の高台、稚内公園の樺太島民慰霊碑 『氷雪の門』。

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『九人の乙女の碑』。 真岡郵便電信局事件で自決した9人の女性電話交換手の慰霊碑です。

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真岡郵便電信局事件 ・・・ 太平洋戦争終戦時、日本が無条件降伏した後も南樺太・千島に侵攻を続けたソ連軍により、戦禍に襲われた樺太真岡郵便電信局で最期まで交換業務を続けた9名の女性交換手が服毒自決した事件。
真岡と通信を続けていた泊居郵便局の記録によれば、 『電話主事補さんはもう死んでしまいました。 交換台にも弾丸が飛んできた、もうどうにもなりません。 局長さん、みなさん、さようなら長くお世話になりました。おたっしゃで・・・。さようなら・・・』 という声を最後に通話は途絶えたそうです。

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樺太犬訓練記念碑。  タロ・ジロを始めとする、南極基地で活躍した樺太犬たちの功績を称えるものです。

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彼らはこの稚内公園で訓練を受け、南極へ旅立っていきました。

(-人-) 合掌

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開基百年記念塔。 海抜170m+タワー80mです。

タワーと聞いちゃあ登られずにいられようか。

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展望台から。 海に浮かぶ利尻富士がステキ。 (クリック拡大)

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稚内駅・稚内港周辺。

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稚内駅。

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稚内港の北防波堤ドーム。

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宗谷岬。 煙っててよく見えない。

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南稚内。 稚内の中心部はこちらです。

稚内駅は本来、港と直結するための駅でした。 かつては樺太へ渡る中継地点として発展したようです。

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稚内駅からほど近い『稚内副港市場』。

かつて存在した、稚泊連絡航路の連結駅 『稚内港駅』が再現されています。

1939年(昭和14年)に、旧 稚内港駅 → 現 稚内駅、 旧 稚内駅 → 現 南稚内駅 、と改称されていますので、この稚内港駅は現在の稚内駅の前身にあたります。 南稚内駅周辺の方が中心街にある理由はこれなんですね。

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稚泊(ちはく)連絡航路 ・・・ 旧鉄道省により、1923年(大正12年)~1945年の終戦まで営業された稚内と樺太大泊を結ぶ連絡航路で、航行時間は約8時間でした。 後に稚内と樺太本斗を結ぶ稚斗航路が民間会社により開設されましたが、こちらも終戦の樺太喪失に伴い廃止されています。

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船首が突っ込んでいる物産売り場。

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レンタカーを返却して、駅からブラブラ歩くと北防波堤ドーム。

これ、1936年完成の歴史ある建造物です。

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稚泊航路があった頃には、鉄道路線がこのドーム内まで延長され 『稚内桟橋駅』 が存在しました。

↓ 当時の桟橋駅ホーム、稚内副港市場展示パネルより

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稚内桟橋駅は構内は二階建てで売店・食堂などもあったそうで、当時は活気のある駅であったと想像されますが・・・、この駅も終戦と同時に廃止されました。

つづく。

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2009.05.24

北海道・青森岩手行 04 (稚内・宗谷)

さて、ここから一人旅です。

札幌1748発、稚内2247着のスーパー宗谷3号。

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キロハ261、LEDのヘッドマークは天北(天塩・北見)の地図です。

スーパー宗谷の運行時間は約5時間、営業キロ396.2km(換算キロ422.1km)、この営業キロは東京~名古屋間を超えます。

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換算キロ ・・・ 実際の路線距離である営業キロ (厳密な距離は建設キロ) に対し、採算が合うように運賃を割り増しするために定められる距離。 JRの場合は地方交通線(時刻表路線図で青線表示の路線) にこれが適用されます。 地方交通線は、ぶっちゃけ通常運賃では赤字になってしまう路線のこと。 営業キロ・換算キロは時刻表の各線始発のページに載っていますので、これから運賃を算出できます。

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三浦綾子の『塩狩峠』を読みながら塩狩峠を越えます。

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塩狩峠 ・・・ 旭川の北約25kmにある峠。 1909年にはこの峠で連結器が外れた客車が暴走する事故が起こり、鉄道院職員の長野政雄が自身の体を線路に投げ出して客車を停止させて乗客を救い、死亡しました。 彼をモデルとして三浦綾子(1922-1999) が小説を執筆、後に映画化されました。 小説は、キリスト教の隣人愛と自己犠牲の精神をテーマとした宗教色の濃いものですが (三浦氏・長野氏はともにキリスト教徒) 、いろんな意味で考えさせられる内容ですので是非ご一読をおすすめします。

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2247、ようやく稚内へ到着。

名寄を過ぎたあたりで、 『これより当列車は野生動物の多い地域を通過いたします。動物との衝突を避けるためやむなく急停止する場合がございます』 とのアナウンス。

で、3回ほど急ブレーキ&警笛連発がありました。  これが宗谷の日常か・・・

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この列車が稚内駅の終着列車。 5分後に消灯されました。

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翌朝、最北端宗谷岬を目指して出発です
道路案内にロシア語が。 北を実感。

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最初、バスで行こうかと思ったんですが本数が少なすぎて断念、レンタカーで北を目指します。

海岸沿いの国道238号オホーツクラインを北上すると、岬と風車が見えてきました。

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ざざーん、と最北端到着!

ガキの頃、ここに来てるはずで写真も残ってるけど記憶にない・・・

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晴れていれば樺太(サハリン)が見られるらしいのですが、残念。

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ここで北方領土と樺太の基礎知識。

緑:ロシア領桃:日本領灰:所属未定地(露実効支配)橙:日本領(露実効支配)

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皆さんもご存じの通り、太平洋戦争終結直前に日ソ不可侵条約を一方的に破棄したソ連軍が千島・南樺太を侵攻、日本はサンフランシスコ講和条約で千島列島と南樺太の放棄を宣言しますが、千島列島の定義が曖昧であったことと、日ソの交渉に米が介入したため北方四島は領国が確定しないまま現在に至ります。
個人的感情では、シベリア抑留の件も含めてソ連の火事場泥棒的行為に腹が立つというか、当時の各国の帝国主義が露骨に見えてしまって、第二次大戦で日独だけが未だに悪者になってる現代の風潮に釈然としないのであります。
って、書くと自称平和主義者な左翼人たちに怒られるんだなこれが。

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間宮林蔵、近代において樺太が島であることを確認した漢。

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ちなみに樺太の面積は7.6万平方kmで、北海道本島よりやや小さい程度。 稚内から宗谷岬に来る途中に 『間宮林蔵渡樺出港の地』 記念碑もあります。

樺太の歴史
~1800年 アイヌ・ウィルタ・ニヴフなどの先住民族が混在
~1875年 日露で領有権を巡って対立 (この間に明治政府成立)
~1905年 樺太千島交換条約(サンクトペテルブルグ条約) で日本は千島列島を領有する代わりに樺太を放棄、樺太全島がロシア領となる
~1945年 日露戦争・ポーツマス条約で日本は樺太の南半分を得る
1945年~ 日ソ中立条約を破ったソ連軍が南樺太へ侵攻し、占領。

サンフランシスコ講和条約で日本は南樺太を放棄しましたが、ソ連はこの条約に調印していないため、日本政府は 『国際法上、南樺太は所属未定地である』 と主張しており、日本で出版される世界地図で南樺太が白抜きになっている理由はこのためです。

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宗谷岬歌碑に近づくとセンサーでダ・カーポのヒット曲『宗谷岬』が流れ始めます。

音声は千葉紘子版らしい。 は~まなす揺れる~宗谷の岬~♪

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最北端のお土産屋。 中には流氷館が。

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最北端のオンパレード。

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これが噂の最北端トイレ。

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岬の丘に建つ旧海軍望楼。 すぐ近くに大韓航空機撃墜事件の慰霊碑も建ちます。

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本日の気温は5℃、風速7m。 早春の長野か真冬の東京くらい。 寒。

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岬から内陸に入ると、宗谷丘陵の周氷河地形が見られます。

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周氷河地形 ・・・ 2万年前の氷河期末期に、氷河周辺部の土壌が凍結と融解を繰り返して出来た地形。 宗谷丘陵は、日本国内で周氷河地形が明瞭に観察できる唯一の場所。

丘陵には牧場と電波塔、虫食いのような周氷河に残雪。

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海岸線に戻って再びオホーツクラインをオホーツク海沿いに南下。

オホーツクラインには、独特のパーキングシェルターが存在します。
暴風雪・地吹雪がそこまで深刻なのか・・・

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北オホーツク道立自然公園、クッチャロ湖に到着です。

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つづく。

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2009.05.19

北海道・青森岩手行 03 (小樽・札幌)

さて、せっかく積丹半島にやってきたので神威岬(カムイミサキ)へ。

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神威岬の先っちょはこんなん。 稜線の部分が遊歩道です。

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強風。 多分風速10m/secオーバー、まっすぐ歩けないレベル。

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強風のため、この先立入禁止。

両側崖っぷちなんで禁止されてなくても行く気になれない・・・

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※女人禁制は幕末に解除されてます

このあたりは奇岩が多い。

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さて、札幌へ戻る途中にフラリと小樽へ。

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ウニイクラ丼、うまい。 ウニは鮮度で味が凄く変わる。

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日本銀行旧小樽支店、現在は金融資料館になっています。

明治期の西洋建築はカッコイイ。

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中では経済・流通・貨幣の歴史を見学できます。

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『これが金庫だ』 コーナー。

BGMにルパンⅢ世のテーマを流して欲しいところです。

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これで総額40億円。

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そろそろ札幌に戻らなきゃいけないので札樽自動車道へ。

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長野県でも鹿注意はよく見かけますが、こちらはエゾシカ。
意外にニブイらしい。

俺の経験から言うと、鹿(ニホンジカ)は臆病なので人間や車に遭遇すると慌てて逃げます。 (一度だけ、美ヶ原で群れのリーダーらしき牡鹿に威嚇されたことがありますが・・・)
それに対してカモシカは悠々としたものです。 天然記念物で保護されているから人間への恐怖心がないのか、それとも単に好奇心が強いのか。

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札幌駅まで戻ってきました。

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列車の時間までヒマがあるので駅前散策。

ばんえい馬かな?

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時計台です。 日本三大がっかり名所に数えられる時計台ですが、それほどガッカリでもないと思うんですが・・・

なんだろう、大草原に建っているイメージを持つ人が多いのかな? それとも「時計塔」みたいな巨大なものを想像してる人が多いのかな?

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演武場内部。 一階は資料館です。

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時計塔は正式には旧札幌農学校演武場といいまして、札幌農学校は現在の北海道大学にあたります。 演武場の設計は北海道開拓使工業局で、時計台の庇にデザインされている赤い五芒星は開拓使の徽章である北極星です。この北極星マーク(北辰)は北海道旗やサッポロビールのラベルとして今も受け継がれています。

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時間になったので札幌駅へ。 ここで旅連れのYさんとはお別れ。

Yさんは再び北斗星で上野へ、俺はスーパー宗谷で稚内へ。

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北斗星がやってきました。 かっけー! (クリック拡大)

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これも画像クリック拡大。

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Yさんを見送ります。

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銀河鉄道999(劇場版) のラストシーンを思い出す。

メーテルー !!  (野沢雅子の声で)

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つづく。

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2009.05.16

北海道・青森岩手行 02 (夕張・積丹)

札幌駅からレンタカーで1時間強、炭鉱と財政破綻の街・夕張へ。

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夕張の歴史を1行で説明すると、

炭鉱の町→エネルギー転換&大事故→閉山→観光の街へ→失敗→財政破綻。

夕張炭鉱の歴史を紹介する「石炭の歴史村」ですが・・・

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誰もいない・・・ 連休真っ只中なのに・・・

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ポンプの類は一切停止してます。

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この施設も一度財政破綻してまして、付属の施設がいくつかあるのですがこの石炭博物館以外は全て閉鎖中です。

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夕張炭鉱 ・・・ 明治期に発見された、石狩炭田に属する炭鉱。夕張はその後炭鉱の町として栄え、鉄道(夕張線・現石勝線)が敷かれるなど大いに発展しましたが、戦後のエネルギー転換と海外産石炭との価格競争により収益は悪化、81年のガス突出事故(死者93名)、85年のガス爆発事故(死者62人)もあって1990年に閉山しました。

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北海道開拓の歴史を語る上で石炭は避けて通れない話題なのですが、アンダーグラウンドなだけに暗いイメージが付きまといます。

鉱夫の記録写真を見ると、いかに過酷な労働であったか知ることができます。

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これは救護隊の装備。命懸けすぎる。

夕張炭鉱では記録に残っているだけで1500人以上の死亡者を出しています。

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ここは実際の炭鉱を見学できる日本唯一の施設だったりします。

地下好きのみんな、早く来ないと無くなるぞ!

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ビットが回転する仕掛けもアリ!

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でもここ、1人で来るとかなり怖いと思うので注意してください。

だって他に見学者がいないんだもの・・・

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これが夕張炭鉱発見のきっかけとなった石炭大露頭。

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閑散とした歴史村の隣にある、夕張メロン生キャラメル花畑牧場直営ショップが大盛況すぎて、なんだか悲しくなる。

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夕張の街を走ってみて思ったんですが、典型的な箱物行政による破綻って印象を受けました。 夕張駅前のやたら大きなリゾートホテル、そこら中にある公営住宅、豪華な球場。それに対して、やたら目に付く廃墟・廃屋・廃校。
札幌のベッドタウンとしては遠すぎるし、なにより山岳地域ゆえに交通の便もよろしくありません。炭鉱の無くなった今、夕張が過去の繁栄を取り戻すのは正直かなり難しいのではないかと思います。 唯一の望みは夕張メロンブランドでしょうか?
何にせよ、行政の失敗によって緩やかな街の衰退を加速させてしまったのは残念なことです。

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翌日再びレンタカー、積丹半島へ。

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朝一番の遊覧船に乗ります。 乗客は俺とYさんだけの貸切状態。

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船室内から海底を観察できるのですが、先日の時化で視界は数m。

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澄んでいるときはかなり綺麗らしいのですが・・・残念。

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それでも外の景色は最高!

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エメラルドグリーン。

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案内のお兄さんからパンを貰ってカモメに餌付けします。

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手からも食うぜ!

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カモメとアイコンタクトを交わしながらパンを食わせます。

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ホバリングで追尾してくる。 鳥の姿勢制御って凄いな。

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ロックオン。

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カモメの目はちょっと怖い。 クリック拡大です。

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おっちゃん、ありがとー!

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つづく。

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2009.05.13

北海道・青森岩手行 01 (上野~札幌)

えー、本編開始です。

上野駅13番ホーム1630、ブルトレ北斗星に先駆けてカシオペアの発車です。

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カシオペア・・・ 北斗星と同じルートで上野~札幌間を往復する寝台夜行列車。
A寝台個室・デラックス・スイートのみで構成され、北斗星の豪華列車版と言える。
列車編成が1つしかないため、運行は2日に1回。(上野発と札幌発の交互)
09年5月現在、上野1620発・札幌932着、札幌1612発・上野925着。

1号車のスイート。 このブルジョワめ。

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で、1903発車の北斗星に乗り込みます。

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北斗星・・・ 上野から東北本線を経由して札幌に至る寝台夜行列車。
運行時間は約16時間、距離は1214.7kmで定期列車中最長。
(同区間のカシオペア、大阪~札幌のトワイライトエクスプレスは臨時列車)
09年5月現在、上野1903発・札幌1115着、札幌1712発・上野938着。

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B寝台ソロの客車内。 『あけぼの』よりだいぶキレイ。

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個室の中はこんなん。

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ミニロビーのある6号車だったので、さっそく道連れのYさんと寛ぎます。

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ここは大宮を過ぎたあたり。

発車してしばらくすると車掌さんが部屋の鍵を渡してくれます。

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北斗星にはシャワールームもついてます。(プリカで予約制)

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ロビーで駅弁夕食を済ませ、車内探索。

A寝台はやっぱ豪華だぜ。

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先頭客車の11号車、機関車のEF81が見えます。

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7号車グランシャリオ、食堂車。

要予約のディナータイムが終了すると予約不要のパブタイムです。

食堂車って人生初、かな。

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いやー、車窓を流れる夜景を眺めながらの一杯は最高!

Yさんと日本酒を引っかけて眠りにつきます。

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翌朝6時、すでに青森信号場での機関車切替・青函トンネルを過ぎて木古内付近、函館山が見えてきました。

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北斗星は、青森信号場で機関車がEF81からED79に付け替えられます(北斗星は青森駅を通過しません)。 ED79機関車に変更する理由は、ED79が耐湿装備・回生ブレーキを装備した青函トンネル特化車両のため。
また、北斗星は函館~札幌区間では非電化区間を通るためディーゼルのDD51にさらに付け替えられます。
ちなみに車両型式の意味は、E;電気機関車・D;ディーゼル機関車、D;動輪軸が4つ・F;動輪軸が6つ、70~79;交流・80~89;交流直流両用、DDの51の50~89は最高運転速度85km/h以上。
さらに余談ですが、SLのC57やD51のアルファベットも動輪軸数を表します。

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634、函館駅に到着です。

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ここでディーゼル機関車DD51に変更です。

北斗星カラーがカッコイイ!

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到着から発車まで8分間の早業です。

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フロントマークは大人気。

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長大編成の北斗星は重連運転(機関車2両牽引)です。 かっけー!

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DD51に引っ張られながら函館本線を北上すると、大沼国定公園の大沼と北海道駒ヶ岳が見えてきます。

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原生林のなかをガタゴト走ります。 あ、なんか北海道らしくなってきた。

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森駅を過ぎて駒ヶ岳を見送ります。

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長万部・室蘭・登別を過ぎて支笏洞爺国立公園、溶岩ドームを持つ樽前山。

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1115、函館から4時間半でようやく札幌到着です。

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北斗星の感想 ・・・ やっぱ楽しいですね、ブルートレイン。
正直16時間の鉄旅はちょっとつらいけど、食堂車&ロビー付きのブルートレインは後世にも長く残して欲しいと思います。
近年、夜行列車の多くが廃止されていますが、 これは寝台客車の製造コスト・乗客収容数・ダイヤ編成の点で採算を取るのが難しいためと聞きます。
2019年予定の北海道新幹線札幌開通時には、利便性という点での北斗星の存在意義は失われ、この列車の存廃議論が行われることでしょう。
けれども、この独特の雰囲気の味わえる長距離夜行列車を無くしてしまうのはあまりにも惜しいと思います。
寝台車という非日常、北斗星の保存も兼ねて皆さんぜひ一度乗車してみてください。

つづく。

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2009.05.10

北海道・青森岩手行 0.1

えー、今回は北海道の地理について学びたいと思います。

まずはこちらの日本地図をご覧下さい。(沖縄・小笠原除く)

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直線距離で東京~函館間が約680km、札幌まで約830km、稚内まで約1080kmです。

北海道、遠いですね。

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次にこちらの比較地図をご覧下さい。

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日本の国土は約37.8万平方kmですから、日本の20%以上が北海道です。 もちろん47都道府県中最大でして、2位の岩手県の5倍以上になります。

北海道、広いですね。

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こちらは北海道と日本中央部を並べたものです。

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東京~大阪間がスッポリ入りますね。

東京~大阪間のJRの営業キロは約550kmですが、函館~札幌は320km、函館~旭川で460km、函館~稚内で720kmです。

ちなみに東北新幹線の東京~八戸は630km。

超広いですね。

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北海道の都市名が出てきたので、ここで道内地図。

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名前は知っていても、イマイチ場所がよく分からない地名が多いと思いますのでここで確認しておきましょう。

難読地名の読みは、礼文(れぶん)、稚内(わっかない)、浜頓別(はまとんべつ)、天塩(てしお)、音威子府(おといねっぷ)、士別(しべつ)、網走(あばしり)、留萌(るもい)、倶知安(くっちゃん)、長万部(おしゃまんべ)、江差(えさし)。 北方4島は、読めますよね。

そして、湖・山・岬の地図です。

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ロシアに実効支配(占領)されている択捉を除けば、宗谷岬が日本最北端、納沙布岬が日本最東端になります。

難読地名 ・・・ 野寒布(のしゃっぷ)、納沙布(のさっぷ)、積丹(しゃこたん)、神威(かむい)

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次に、北海道の鉄道路線と空港です。

赤線は今回通ったルート。

留萌線終点の「増毛」は、「ましけ」と読みます。

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ご覧の通り、空港が多いです。

というのも、道内を乗り鉄して実感したんですが、

陸 路 は 時 間 が か か り す ぎ る 。

例えば、函館→札幌→稚内と特急を乗り継ぐと、およそ9時間半、運賃は\15,000以上かかります。

これは飛ばざるを得ない。・゚・(つД`)・゚・

つづく。(次回から本編です)

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2009.05.06

北海道・青森岩手行 00

日にちが開いてしまいましたが、ブルトレ北斗星での北海道旅のレポ。

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今回は、上野→札幌→夕張・積丹・小樽→稚内→旭川→青森→盛岡→東京 ってなルートを鉄道メインで移動しました。

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今回の顔ハメ看板は大収穫の6枚。

記念すべき50枚目は、夕張炭鉱のアングラ系マスコット『ゆうちゃん』顔ハメです。

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そして No.52に日本最北端の顔ハメです。(北方領土に顔ハメが無ければ)

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このキャッチは博多系ラーメンを敵に回してると思う。

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北海道は、自然・海産物がクローズアップされがちですが、アイヌや開拓、対露攻防と町の衰退の歴史がなかなか黒くて興味深い。

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合計撮影枚数が600枚超、約2GBに及んだので追々上げていきます。

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2009.05.03

もりおか

もりおか
冷麺喰って、東北&東海道新幹線へ。

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2009.05.02

旭川→札幌→函館→青森

旭川→札幌→函館→青森
特急スーパーカムイ、スーパー北斗、スーパー白鳥と乗り継いで本州へ。

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2009.05.01

わっかない

わっかない
1651、稚内から旭川へ。

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宗谷岬

宗谷岬
最北端。
気温5℃、風速7m。
サムイ。

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